「言い返せない人」は時間が経つほどイライラする

そしてもっと興味深かったのは「頭が真っ白になってしまう」という人は「後から血糖値が上がってなかなか下がらない」となっていたこと。

普通、人は「嫌なことを言われた」となったら、その場で「ムカつく!」と言い返して、それさえ済めば後から血糖値が上がることはありません。

ですが、「真っ白になる」という人は後から上がってなかなか下がらなかったり、血糖値がアップダウンを繰り返したりします。

これによって後から「ああ言えばよかった」という後悔や相手への怒りが次から次へと湧いてきてしまう、というあの現象の説明がつくんです。

写真=iStock.com/Moyo Studio
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その場では血糖値が下がってしまうので何も言えないのですが、後から血糖値が上がってものすごい怒りが湧く。

でも、いざとなったらまた血糖値が下がってしまうから何も言えない。

「頭が真っ白になってしまう」というのは体質の問題だったんだ! ということがわかってきました。

空腹でイライラする人は要注意

さらに、このストレスで脳が低血糖になってしまう、ということで、もう一つ大変なことがわかってきました。

それは「頭が真っ白になって後先のことを考えないでキレてしまう」という現象です。私も「頭が真っ白になって言いたいことが言えなくなる」という子供だったのですが、学校で授業中にみんなから間違いをはやし立てられてしまうと頭が真っ白になったまま「もう嫌だ!」と学校を飛び出してしまっていました。

「頭が真っ白になる」というのだったら「その場から動けない」というイメージがあるかもしれませんが、実際は「キレて言っちゃいけないことを言ってしまう」や、私みたいに「キレてやっちゃいけないことをやってしまう」状態となって学校を飛び出したりしてしまいます。

脳は電気信号で考えたり身体に指令を送ったりしています。

嫌なことを言われたりして急激に血糖値が下がることで脳内の電気信号に異常が起こり「破壊的な人格」になってしまうのを、一般的には「キレてしまう」といいます。

私たちはストレスの影響で低血糖となり脳内の電気異常から破壊的な人格に変身してしまうのを「発作」と呼んでいます。

この低血糖による発作は起こす人と起こさない人がいて「お腹が減ったらイライラする」という人は「頭が真っ白になる」ことや「発作を起こして破壊的な人格になってしまう」ということがちょっと疑われます。