「中国共産党に祝電 二階氏は恥を知らぬのか」と産経社説

7月2日付の産経新聞の社説(主張)は日本の政治家の動きに目と止め、「中国共産党に祝電 二階氏は恥を知らぬのか」との見出しを掲げ、書き出しからこう主張する。

「自民党や公明党、立憲民主党など日本の多くの政党や有力な政治家が、中国共産党の創建100年を祝うメッセージを送った」
「民主主義を奉ずる国の政党、政治家の行動にふさわしくない。日本の名誉と国益を損なうものでもある」

各党は「中国から要請があったので儀礼的に送っただけだ」など説明しているが、欧米とともに国際社会の一員として覇権主義的かつ強権的な習近平政権に対抗していこうとしている矢先に、日本の政治家たちは一体何を考えているのか。実に情けない。

日本政府は「特段の対応は取らない」(加藤勝信官房長官)とするものの、自民党が二階俊博幹事長の名前で祝意のメッセージを送っている。ここに日本外交の弱さが見える。だから日本は中国になめられるのだ。中国が尖閣諸島に上陸しても抗議さえできないのではないだろうか、と心配になる。

習近平政権にはそれ相応の態度で臨むべきだ

産経社説は「自民は二階俊博幹事長、公明は山口那津男代表、立民は枝野幸男代表、社民党は福島瑞穂党首の名義で、電報などで祝賀のメッセージを伝えた。立民の小沢一郎衆院議員、河野洋平元衆院議長もメッセージを送り、中国共産党の歩みを称えた」と書いてこう訴える。

「今このときに祝意を伝えることがどのような意味合いを持つのかきちんと考えたのか」

祝意のメッセージを送った政党と政治家たちにはその意味合いの深刻さをきちんと考えてもらいたい。

産経社説は「日本の政党は、昔からの惰性で中国共産党と『友好』を続けてはいけない時代になったと自覚すべきだ。弾圧に苦しむ人々や国際社会の目を気にしてもらいたい」とも訴え、最後にこう駄目押しする。

「創建100年への不用意な祝賀は、中国共産党の歴史的過ちを不問に付す問題もはらむ。天安門事件や文化大革命、大躍進運動、革命時の混乱で何千万人もの犠牲者が出た悲惨な歴史に目をつむって祝意を伝えるなど言語道断だ」

産経社説が指摘するように、中国の悲惨な歴史は無視できない。中国政府が強く反省すべき重要な課題である。自分たちさえ豊かになれればそれでいい。そう考える習近平政権にはそれ相応の態度で臨むべきである。

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