言葉よりも先にアイコンタクトで合図する

それは、話している人に視線を送り、「次に話したい」という合図をしているのです。

対面の「会議」でうまく発言できる人の話し方
話をしている人に視線を送り続ける

リアルの場なら、発言したくない時は当然、目をそらしますよね。その逆で、話したいことがある時には、発言者に視線を送っていれば目が合います。

言葉よりも先に、こうしたアイコンタクトで“少しいいですか?”と目配せをする非言語コミュニケーションが、話の流れにうまく乗りたい時には便利なのです。

それに、人は見ているところ(この場合、会議のファシリテーター〈進行役〉や主要な発言者)に意識が集中しますので、会議の流れも頭に入ってきます。そこで「あ、それ、重要ですよね!」「同感です!」などあいづちをきっかけに話に入ることもできます。

オンラインでは発言理由を言うと好印象

一方、オンラインではどうでしょうか?

まず、オンラインでの途中発言は、言葉がかぶらないように許可制がおすすめです。発言したい時には手を挙げる、チャットに発言がありますと書き込むなど、参加ルールを決めておくとスムーズです。

そして特に大切なのが、「なぜ、このタイミングで発言をするのか」の理由を伝えることです。

オンライン「会議」でうまく発言できる人の話し方
・緊急性を伝える例
「今の○○さんの報告に関連して補足したいことがありまして、少し(お時間いただいて)いいですか?」
・重要性を伝える例
「○○さんの報告にあったクレーム、大事な点なので(発言しても)いいですか?」

リアルは、みんなが同じ場所にいるので、わざわざ言わなくても雰囲気が伝わるのですが、オンラインではそうはいきません。突然、割って入って勝手な話をするのはオンライン会議の迷惑行為です。

そんな誤解を受けないように、どうして発言するか、その理由を短く伝えることで、発言許可をもらうのです。このように丁寧なコミュニケーションを心掛けると、いつもタイミングよく発言をする人だなあ、と一目置かれる存在になります。

オンラインは、年功序列や役職による席次がなくなり、画面上に顔が並んで表示される「フラットな環境」が特徴です。

これまで上司の顔色をうかがって積極的な発言を控えていた若手が、自分の意見を言いやすくなったという声もあります。

一方で、これまで単に声が大きいだけで存在感を保ってきた人や、議論と関係ないことでいちいち口をはさみ、流れを止めていた不要な発言をする人があぶり出されています。

写真=iStock.com/JohnnyGreig
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多様性を認める企業風土づくり、生産性を高める組織づくりを進める意味からも、オンラインミーティングの活性化は望ましいことです。ぜひ、オンラインでの進め方を上手に取り入れていきましょう。