鍛えるべきは、上半身よりも筋肉の衰えやすい下半身

最近はトレーニング系の動画が人気を集めている。種類は多彩で、「筋力アップ」「体脂肪燃焼」「お腹痩せ」「美尻」など目的に応じたエクササイズがある。マンションでもできる跳ばない運動やトップアスリートが教えてくれるチャンネルもあり、ジムに行かないとできなかったトレーニングが自宅でもできるような時代になった。

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自宅で動画を観ながらトレーニングに励むのもいいが、ここで「筋肉」についての基本を知っておきたい。

筋肉は上半身より下半身のほうが衰えやすい。上半身は自宅にいても動かす機会は多いが、下半身は意識しなければ自宅内で動かす機会は少ない。また筋肉には速筋と遅筋の2種類に大きく分けられており、特に速筋は加齢の影響を受けて減少しやすい。将来、歩行困難や寝たきりにならないためには、若いうちに下半身の“筋肉貯金”をしておくことが有効だ。

では、下半身の筋力アップを図るには何をしたらいいのか。お尻、太腿、ふくらはぎなど普段から大きな筋肉を意識するだけでも基礎代謝量が上がり、衰えにくくなる。

特別な器具はいらない、テレビを見ながらでもできる

自宅で簡単にできる筋トレの基本メニューとしては、スクワットとランジがいいだろう。その方法を簡単に説明しよう。

両脚を肩幅に開いて行うノーマル・スクワットは、背中を丸めず、膝を爪先より前に出さないように注意したい。10~20回を3セット行う。太腿前部をメインにお尻、太腿後部、ふくらはぎの筋肉を鍛えることができる。なお少し広めのスタンスで行うワイド・スクワットだとお尻の筋肉を重点的に刺激することができる。

ランジは両手を腰のあたりで固定。片脚を一歩前に大きく踏み出して、前腿が地面と平行になるくらいまで下げる。そして、ゆっくりと戻す。右脚も行う。この動作を5~10回繰り返す。3セット行う。太腿後部をメインにお尻、太腿前部、ふくらはぎの筋肉を鍛えることができる。なお両手にダンベルを持つと負荷が高くなる。

スクワットとランジは場所を取らずに、特別な器具もいらない。テレビを見ながらでもできるので、ぜひ実践していただきたい。