平成時代の裁可を根本から覆すに等しい

第一、天皇が“他家”について言及することが異例中の異例なのだ。

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その上、この結婚については、上皇が天皇時代に「裁可」しているのだ。

「天皇が認めることで初めて、内親王の婚約内定は成立するものなのです。天皇陛下は裁可をされたご本人ではないとはいえ、“もう一度両親とよく話し合って”と取れる発言をされた。それは裁可を根本から覆すに等しい、非常に厳しい注文ではないでしょうか」(皇室ジャーナリスト=同)

父親の秋篠宮が昨年の誕生日会見で、「娘の結婚は許す」といった後で、「結婚と婚約は別だから納采の儀は行えない」「国民の多くが納得し、祝福してくれる状況にはない」と付け加えたことで、結婚問題の行方は不透明になってしまった。

さらに宮内庁の西村泰彦長官が記者たちに、「小室圭さん側に説明する必要がある」といい出した。この発言の裏には、この結婚に懐疑的な上皇后の考えがあるのではないかと、一部の週刊誌で報じられた。

宮内庁はあわてて打ち消したが、それはどうやら事実だったようだ。

また報道によると、秋篠宮は眞子さんの結婚問題についての悩みを、兄である天皇に相談していたようだ。

天皇は深い苦悩に打ちひしがれた秋篠宮の姿に同情し、何とか力になれないかと考え抜いた末にたどり着いたのが、この言葉だったのではないか。

バラバラになった家族を再生させてほしいという表れか

天皇は家族を大事にすることで知られている。今回の会見でも、今年20歳になる愛子さんについて聞かれ、「将来のことも含め、私たちで相談に乗れることは、できる限りしてあげたい」「結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」と、親子で話し合うことの必要性を語っている。

長女・次女と母親との確執、存在感を失いつつある父親、そんな秋篠宮家の現状を憂い、家族で話し合い、もう一度再生させるべく努力するべきだというメッセージが、今回の発言にはあるように思う。

この天皇の発言で、秋篠宮眞子さんと小室圭の結婚問題は、秋篠宮家だけの問題ではなく、皇室全体の問題に格上げされたことは間違いない。

小室圭母子はこれまで同様、だんまりを決め込んでいるわけにはいかないはずだ。小室圭が何らかのリアクションをしない限り、眞子さんが皇籍離脱してニューヨークへ駆け落ちするという選択肢しか、2人が結婚するためには残されなくなってしまった。