糖質チョイスで子どもの集中力がアップする

前出のGI値の表でもおわかりいただけるように、甘いものだけではなく、お米やパン、うどんなどの「白い炭水化物」も、砂糖に次いで気をつけたい食材です。

「自分は甘党ではなく辛党だから、糖質は摂りすぎていない」と思っている人も、「隠れた砂糖」の摂りすぎは、とてもよくあること。

みりんや市販のタレ類、ケチャップ、ソース、コチュジャンなど、調味料にも糖質が潜んでいるのです。

たとえば、学習塾でセミナーや勉強をしているときに、机に1リットル入りのジュースと菓子パンがあったら、「あ、この子、セミナー中に寝るだろうな」と、すぐにわかります。

もしもお母さんに糖質チョイスの知識があったら、子どもたちの集中力はアップし、もっと本来の力が磨かれると案じてしまいます。

塾で学力を伸ばそうと思うなら、「食を考えて」と伝えたいです。栄養や健康より、便利、簡単、時短などを優先するなら、子どもに多くを期待しないことです。私は、たとえ10歳の子でも、カウンセリングの機会があれば真剣にデータの意味を伝え、自分がどうなりたいかをヒヤリングします。こちらが真剣に話すと、お子さんは自分で考えるようになります。

そういう私も、この栄養医学を知る前の生活では、日中は忙しすぎて食事をとれず、唯一の食事は夜の12時すぎ。ここぞとばかりに焼き肉や中華をお腹いっぱい食べたあと、家に帰れば甘いものがほしくなり、シュークリームやアイスクリームを食べていました。そんな生活を7年ほども続けていたのです。

その結果、思い通りに動ける体を失ってしまいました。

勉強することで、自分の不調の原因は暴食による糖質過多と思い当たりました。

気づくまでかなり遠回りをしてしまいましたが、自分の体験をサンプルにした栄養と健康の謎解きが、その後、他の人の体調の謎解きのヒントになっていったのは確かです。

アルコールは「吸収のよい砂糖水」

よく質問されるアルコールについてですが、アルコールは、果物や炭水化物を発酵させたものなので「吸収のよい砂糖水」。おまけに、米や果物、芋など、元の原料が1グラム4キロカロリーなのに対して、発酵したお酒は、1グラム7キロカロリー。血糖も内臓肥満の引き金になるので気をつけてくださいね、とさらっといってしまいます。

しかし、アルコールは、少しなら「百薬の長」といわれ、まったく飲まない人より善玉コレステロールが高くなるともいわれています。

加えて、知っておくとよいのが、飲み会後の習慣。

飲みすぎはやっぱりダメなのですが、もっともダメな習慣が、締めのラーメンや、帰ってからのお茶づけ。なかには、お菓子が食べたくなったり、アイスクリームに手を出す人もいます。寝る前にとんでもなく糖質がほしくなるのは、典型的な低血糖症状と考えられます。糖質は、食べたらもっと食べたくなるので、食欲に任せていたら、肥満、糖尿病へまっしぐらです。