「食べる順番」でウェイトコントロール

白い砂糖を使った加工品や、白い炭水化物など、GI値が高い食べものを摂りすぎないように気をつけることは、もちろん大切なポイントです。

佐藤智春『男は食事で出世させなさい』(ポプラ社)
佐藤智春『男は食事で出世させなさい』(ポプラ社)

それに加えて、血糖値の乱高下は「食べる順番」でかなりコンロトールできるということも、ぜひ知って、日々の食事に役立ててください。

そういえば、昔からコース料理では、まずは野菜を中心にした前菜が出てきますよね? そして、お肉やお魚など動物性タンパク質を中心にしたメインディッシュが出て、最後に軽くごはんや麺類を食べる。

これは、血糖値の乱高下を防ぐには、最高の順番なのです。

ですから、家での食事のときにも、どこかで外食をするときにも、野菜、タンパク質、炭水化物の順番で食べるようにすれば、それは立派な「糖質チョイス」の考え方になります。

応用として、焼き肉を食べるときは、まずはサラダやナムルなどの野菜をしっかり摂って、それからメインの焼き肉を食べ、ごはんや冷麺は最後に軽めに、というふうにすれば、バッチリです。

うどんよりパスタ、白米よりチャーハン

血糖値を乱高下させない「糖質チョイス」のレシピは、ダイエットにも向いています。

さきほどもお話しした通り、お米でいえば、白米より雑穀米や玄米のほうが太りにくいですし、麺類でいえば、うどんよりそば、あるいはパスタのほうが、断然いい糖質チョイスで、ダイエット向きのメニューです。

そばは、アミノ酸のバランスもよく、糖質の代謝に関わる「ビタミンB群」に加え、血管の老化を防ぐ「ルチン」という栄養素も含んでいて、アンチエイジングにも効果的な、なかなかすぐれた食材です。江戸時代、お金持ちが主食を玄米から白米に変え、ビタミンB1欠乏で脚気が増えたことは有名ですが、そのとき、そばが活躍したのです。

他の麺類では、うどんや素麺よりも血糖値の上がり方がはるかにゆるやかな、パスタがいちばんおすすめです。

パスタの原料は、デュラム小麦を粗く挽いたセモリナという粉ですが、これには筋肉の材料となる小麦たんぱく質の「グルテン」が豊富に含まれています。多くのスポーツ選手が毎食パスタをチョイスするのは、そのためです。

そういうと、「パスタ料理はオリーブオイルも使うし、カロリーが高いから、あっさりした素麺やうどんのほうが太らないのでは?」といわれますが、カロリーよりも血糖コントロールを考えるといいでしょう。

オイルでコーティングされたパスタは、血糖値の吸収がゆるやか。カロリーは高くても、腹持ちがよいため、一見、低カロリーのかけうどんよりもウェイトコントロールに向いています。

同様に、白いごはんをそのまま食べるより、具だくさんのチャーハンやピラフにしたほうが血糖値がゆっくり上がるので、太りにくいといえます。

なぜ、カロリーよりもGI値がダイエットに重要かというと、糖質を過剰に摂取して血糖値が上がると、上がりすぎないように、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。そうすると、エネルギーとして使われなかったブドウ糖が中性脂肪に変わって血中に貯蔵されやすくなるのです。

この中性脂肪が内臓脂肪や脂肪肝の原因になるため、インスリンは別名「肥満ホルモン」とも呼ばれています。

中性脂肪が高いと脂質の摂りすぎとまちがう方が多いので、そうではなくて、糖質の摂りすぎだと正しく理解して、食事内容を切り替えてくださいね。

脳力も、体内の脂肪も、血糖をコントロールすることがビジネスシーンにおける出世の鍵になるでしょう。

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