「こんまり」から学んだ“自分らしさを見つける方法”

そんな僕が、今では近藤麻理恵を、世界で最も有名な日本人の一人にした仕掛け人として、世界中のヒト・モノ・サービス・街づくりなどのプロデュースに関わるようになっていました。

麻理恵さんが書いて、2010年に出版された『人生がときめく片づけの魔法』は、現在42カ国で展開され、1200万部を超える世界的な大ベストセラーとなりました。2015年には、女優のエマ・ワトソンさんやウォルトディズニー社長のボブ・アイガーと並び、TIME誌「世界で最も影響力のある100人」に選出。そして2019年、Netflixで冠番組「Tidying Up with Marie Kondo」が配信されました。同年には、Netflixの「世界一観られたドキュメンタリー番組」に選ばれ、先述の通り、エミー賞にノミネートされたのです。

一体、僕に何があったのでしょうか。

転機のポイントは、「自分らしさを知ったこと」、そして「自分らしさを活かせる場所に移動したこと」にありました。僕と麻理恵さん。二人が日本を飛び出し、世界を舞台に活動する道のりで気づいた、「自分らしさを見つける5つのポイント」についてお伝えさせてください。

ポイント①自分らしく輝ける場所に移動しよう

あなたは今までに、転職や独立を考えたことはありますか。まさに今、考えている方もいらっしゃるかもしれません。

転職や独立を相談すると、同僚や仲間たちから、こんな言葉が返ってくることがあります。「今いる場所で成果が出せないなら、どこに行っても同じで通用しない。だからまずは今の場所で頑張れ」と。

もちろん、大切なあなたを想ってのアドバイスでしょう。ですが僕は、必ずしもそうじゃないと思います。なぜなら、僕自身がそうではないと痛感しているから。

冒頭でお伝えしたように、僕は会社員時代、会社でまったく成果を出せずにいました。そんなときに学生時代からの友人だった麻理恵さんと再会し、彼女の仕事をボランティアで手伝うようになっていきます。すると、麻理恵さんのビジネスは、不思議とうまくいくようになったのです。

僕は驚きました。同じ人間が同じことをしているのに、片方ではダメダメで、もう片方ではぐんぐんと成果が出る。自分の能力を使う場所を変えるだけで、こんなに変わるのか、と。

人間には誰しも向き・不向きがあります。強みもあれば、弱みもある。時代の流れに合う・合わないという事情もあるでしょう。だからこそ自分を知り、自分を活かせる環境へ行くことが大切なのです。

環境を変えることは、決して「逃げ」ではありません。あなたが今いる場所で輝けているなら、それは素晴らしいことだと思います。けれど、もし今いる場所に少しでも違和感があるのなら、あなたがもっと自分らしく輝ける場所に、自分から移動していきましょう。