資格編

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●全体把握

資格の勉強では最初に、全体像をとらえます。読まなければいけない本、解くべき過去問などをマインドマップにして「見える化」し、優先順位をつけます。これをもとに試験日までのスケジュールもマインドマップにまとめます。

こうした準備をすることで、学ぶべきことの漏れを防げますし、「これだけやればいい」と思えるので焦りが減り、落ち着いて勉強ができます。

●構造理解

次に読書の要領で、テキスト1冊ずつをマインドマップにします。いきなり1冊分をまとめるのが難しい場合は、章ごとにまとめます。そうすると、キーワードの重複や関連性が見えてくるので、1冊分をまとめやすくなります。最終的には、すべてのテキストを一枚にまとめて「全網羅マップ」をつくります。

このとき、内容を理解できていないと、章ごとのマインドマップをつくることすらできません。マインドマップをつくる過程で理解していない点が明らかになるのです。

マインドマップが描き上がったら、「関連づけ」と「強調」を行います。2、3分でかまいません。もう一度マインドマップ全体を見渡して、キーワードを矢印でつなげたり囲んだりして関連性を表します。また、特に重要なキーワードには、アイコンをつけて強調しましょう。最後の作業工程は記憶に残りやすいので学習効果が上がります。

●弱点補強

まず、弱点を見つけることが肝心です。「全網羅マップ」に書かれたキーワードを見て、自分の言葉で説明できないところがあれば、理解が定着していないということ。各参考書や章ごとのマインドマップに戻るか、弱点だけ抜き出したマインドマップを新たにつくります。もう1つ、試験に頻出する重要ポイントを抜き出してマインドマップにするのも手です。

試験のために一夜漬けで覚えたことは、後で応用が利く知識にはなりません。しかし、マインドマップを使うと、既知情報や自分の経験に結びつけて、深く理解し、記憶に定着させることができるため、応用が利きます。

専門用語などもテキスト通りに暗記するのではなく、一度咀嚼して自分なりのマインドマップにまとめる習慣ができていると、アウトプットするときにわかりやすく、豊かな例えを交えて説明ができます。そうすると、会議や商談の場で、相手への伝わり方が違ってくるのです。

(構成=大井明子 マインドマップ作成=高橋政史)