「物音ひとつしない夜」なら、声の大きさとトーンを落とす

読み聞かせによって、絵本に書かれている文字は、お母さんやお父さんの声で語られる「言葉」になります。親御さんがその言葉に情感を込めることで、子どもは情景をイメージしやすくなり、頭のなかで映像を思い浮かべやすくなります。「冷たい風がビュービュー吹いて寒い」という文があれば、ただ棒読みしたりサラリと読み流すだけでなく、風の冷たさや強く吹いている様子をイメージしやすいように気持ちを込めて抑揚やイントネーションで表現してみる。

齋藤孝『1日15分の読み聞かせが本当に頭のいい子を育てる』(マガジンハウス)

「みんなが寝静まった物音ひとつしない夜」なら、声の大きさやトーンを落として夜の静けさを表現するように読んでみる。

そうした情感が伴った言葉(声)を聞くことで、子どもはより深く絵本の世界を理解できるようになります。

ハンナがチャップリンにしてあげたように、言葉に情感を込めて読む。そうした読み聞かせが、子どもの「目に見えないものを頭のなかで、目に見えるように描く力=想像力」を豊かに育ててくれます。

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