日本でも、インター出身者の初任給は「ケタ違い」

実はあまり知られていないことだが、インター生は国内の大学に進学する際も有利だ。

「慶應義塾大学や早稲田大学、上智大学などの私学のトップ大学だけでなく、東京大学、京都大学など、国立のトップ大学が『バカロレア入試』を実施しており、国内のインター生が多く受験しています。一般入試に比べると競争率は低いので、国内大学を選ぶインター生も多いです」

就職も、かなり“おいしい”。英語が堪能なら、日本の企業でも採用時のアドバンテージとなり、海外企業にも就職する選択肢も持てる。さらにインター生には特別枠があるという。

「外資系企業の日本法人はインター生向けの特別枠を設けていることがあります。こういう会社には、現地採用の日本人と、経営幹部であるグローバル採用の外国人がいます。両者をつなぐのがインター生の役割です。給与体系も例えば、日本人が初任給月22万円なら、インター生は年俸600万円からといった具合にまったく異なります」

大学進学でも就職でも、有利なインター。卒業生にはどんな人たちがいるのだろうか。たとえば、こんな人たちがいる。

●メルセデスベンツ日本法人代表の上野金太郎氏(アメリカンスクール・イン・ジャパンから早稲田大学社会科学部卒業)
●ソニーの元社長で、現在はシニアアドバイザーの平井一夫氏(アメリカンスクール・イン・ジャパン→国際基督教大学教養学部卒業)
●エンジェル投資家で、元MITメディアラボ所長 伊藤穰一氏(西町インターナショナルスクールからアメリカンスクール・イン・ジャパン→タフツ大学コンピューターサイエンス専攻中退、シカゴ大学物理専攻中退など。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士号取得)

グローバル企業のトップなど、世界をまたにかけて活躍している人が多い。

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