別居を始めるときは「期間を設定する」

危機を迎えた夫婦が別居をする目的は2つある。ひとつは、「結婚生活をやり直すため」。もうひとつは、「離婚の準備を進めるための冷却期間」。いずれの場合も半年以内であれば、お互いに傷は浅い状態での関係修復、あるいは努力の末の離婚の話し合いができるので、納得のいく結果がもたらされる可能性が高くなる。

ただし、もしも「結婚生活をやり直すための別居」の場合、「半年以内」という目安があっても、できるだけ早いタイミングで自宅に戻るほうが「元サヤ」に収まりやすい。別居が長引くと、相手の気持ちも離れやすくなり、出ていったほうも戻りにくくなるものだからだ。

そのほかにも別居をする際には次のようなポイントがある。

Point1 自宅から近い場所を選ぶ

自宅から離れている場所に別居先を構えると、物理的に相手と顔を合わせ、話し合う機会が少なくなるのは当然のこと。もしも子供がいる場合、子供の幼稚園や学校の問題なども出てくるケースもある。とくに夫婦関係の修復を望む場合、自宅から近い場所を選ぶのがベター。

Point2 初めに期間を限定する

別居を始める際、期間を限定しておくと強制的な締め切りができるため、お互いが今後のことを考える時間を持ちやすくなる。

具体的には「お盆の休暇まで」「年末まで」「次の結婚記念日まで」「子供が夏休みの間だけ」「子供が幼稚園を卒園するまで」というように、相手の印象に残りやすく、なおかつなるべく家族全員の負担が少なくなるような設定にしたい。

Point3 別居中はなるべく連絡をとる

別居したからといって、相手と疎遠になるのは間違いのもと。「少しゆっくり考えたいから、もう少し時間がほしい」「元気でやっているか心配だけれど、お互いのために今は距離をおこう」といった形で、さりげなくフォローを入れておくことが大事だ。

こうした細やかなフォローがあることで、それ以上夫婦の関係がこじれることなく、その後の話し合いもスムーズに進められるようになる。