日本盤「帯」に、外国人が飛びつく
団塊の世代だけでなく、若者からも脚光が集まっているレコード。CDによるデジタル信号とは違う、温かみのある音が世代を超えて好まれている。
「インターネットが普及したことで、オークションサイトなどでレコードの売買が活発になり、新たな価値が掘り起こされるケースも増えています」と語るのは、ディスクユニオン新宿ロックレコードストアの藤村一樹店長。同店では、国内外のロックやポップスのレコードの買い取りを積極的に行っている。
人気が高いのは、主に60年代、70年代のイギリスの人気ロックバンドの作品。ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ピンク・フロイド、キング・クリムゾンといったバンドのオリジナル盤は需要が高く、中古市場で高値で取引されている。
「ビートルズのデビューアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』は63年に出ていますが、モノラル盤全盛期に出たステレオ盤はプレス数も少なく、先日も90万円で販売されました。オリジナル盤で、枚数が少ないうえに、現在まで綺麗な状態で残っているものはほんの一握りですから、そうしたものは自ずと高くなりますね」(藤村氏)
同じビートルズでは、「ホワイトアルバム」はナンバリングがふってあるが、2桁ナンバーのレコードはほぼ市場に出回らない。先日同店で出品された際は、100万円オーバーですぐに売れてしまったという。
日本盤のレコードに付いていた「帯」も馬鹿にならない。レコードによっては帯の有無や保存状態次第で、値段が数倍変わることもある。ご注意を。
60年代、70年代の人気ロックバンドに注目
●ビートルズ『プリーズ・プリーズ・ミー』の値段
・2006年/50万円
・2016年/90万円
ビートルズの最初のアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』は、イギリスの「レコードコレクター プライスガイド」で、2016年に6000ポンド(約90万円)という価格がついた。
●投資のポイント
・現存数が少ない
・ポピュラーなアーティスト
・コンディションがいい
・帯がある
※本記事は投資のノウハウを取材したものであり、特定の銘柄を推奨するものではありません。