利権行政の根絶には「道州制」しかない!
日本が抱えているさまざまな国内問題を一つ一つ考えていくと、最後には現行の行政システム、統治機構の問題に行き着く。それは利権にからめとられている現場では変えられない。国政が決めなければいけないのはこの種の問題であり、それこそが国政選挙の争点となるべきなのだ。
現業の行政区を一度オールクリアにして、日本の国家運営の体系はどうあるべきか、統治機構をどうするのか、改めて決める。そして都道府県や市町村という現行の区割りを廃して、新しい時代に即した国家構成の単位として「道州制」を取り入れようというのが、かねてからの私の主張である。
私の道州制プランはこうだ。区割りはシンプルに、道州とコミュニティの2通りだけにする。
コミュニティの規模は、人口30万人程度とすると、日本全国で400ほどのコミュニティができて、これが生活基盤の単位になる。コミュニティの役割は生活基盤の整備であり、安心と安全の提供。警察、消防、地域医療、小学校、中学校、そして高校までを義務教育と改めて、生まれてきた人が(18歳で)社会人となるまではコミュニティで面倒を見る。各コミュニティの活動の財源は各コミュニティで確保、そこで生活する人の所得税や資産税を徴収する。
一方、道州は地域国家の概念に照らして一つの経済圏として成り立つ大きさで、500万~1000万人規模で11の“道”に区割りするのが私の案。道州の役割は産業基盤の整備。世界中から資金、情報、企業、人材を呼び込んで雇用を創出し、経済を活性化する。そのための財源として、企業や個人から付加価値税を徴収する。