最初に「コップの水」を溜めることだ
「お金はつかってこそ意味がある」という考えの方もおられるでしょう。でも、コップの水が溜まるのを待ってから溢れた分をつかっても遅くないと思いますよ。
先日、男性消防士(43歳)の方が、マンション、駐車場などの不動産投資で家賃7000万円を得ていたとして懲戒処分された事件がありましたが、種銭さえあればこんなことは軽~く可能です。
僕はお金をつかわないでくださいと言っているのではなく、最初にコップの水を溜めてくださいといっているだけです。
さて、富裕層になるために、必要なことを整理すると次の通りです。
【必要なこと】
(1)必要最低限の生活費以外の全可処分所得を運用にまわすこと
(2)4つの財布(給与所得、事業所得、不動産所得、配当所得)を持つこと
(3)あせらず時間をかけること
必要なことの(2)(3)は次回以降に解説しますが、注目してほしいのは(1)です。「必要最低限の生活費以外の全可処分所得を運用にまわす」ことの重要性についてはさきほども述べましたが、改めて声を大にして訴えたい。いくら強調しても強調しすぎることがないほど大切です。
以前、地域の平均収入が低い街に引っ越すなどして戦略的に生活レベルを「ダウングレード」することも富裕層へのプロセスになりうる、ということを書きました。その考えに読者の方から、「自分は質素倹約に励んで運用資金を捻出できるから、引越しは不要」というものがありました。たとえ、周囲の人々が衣食住にお金をかけた生活をしても、それに影響されない。見栄を張ることもない。「“同調圧力”に負けません」ということでした。
同調圧力に負けない? 本当でしょうか。
周りが高水準の生活を享受している中で、自分だけ質素倹約が貫けるのでしょうか?
例えば、子どもが通う保育園のお友達がそれなりのブランドの服を着ていたとします。そのとき、我が家のみ、チープな服や上の子のお下がりを着せて通園させることができるか。「外見」が直接的な原因かどうかはわかないものの、お友達たちから我が子がからかわれても本当に平気か。ヨソはヨソ、ウチはウチを貫けるのか。正直、僕は自信がありません。