さらなる高みへ求められるディシプリン
評価したいのは、この引き分けに、選手たちが満足していない点である。パナソニックの堀江主将は課題を口にした。
「最後の最後までどちらに転ぶかわからないゲームだった。ここからは、個人がどれだけうまくなれるか、も大事になる。個人の強さが大切になってくる。もっと、チームの強みを出せるよう、意識して練習していきたいと思います」
ラグビー人気の凋落を経験しているからだろう、スタッフも選手も人気拡大に必死なのである。ただ、好事魔多し、という言葉もある。こういうときはグラウンド外のディシプリン(規律)も重要となろう。
老婆心ながら、人気に決して浮かれてはならない。注目されている今こそ、言動には気を付けよう。よからぬ事を起こさないためには、何よりトップリーガーひとり一人が自覚と誇りを持って、社会的規範を遵守することである。
つまるところ、ラグビーをラブする者たちにとって大事なことは、ピッチ内外のディシプリン、これである。