──それを実現する経営の柱として、とりわけ鍵になるのは何だと考えるか。
【山名】今申し上げたことを可能にするには、新しい発想、新しいアイデアで課題解決しなければならない。その鍵を握るのはあくまで人材であり、豊かな発想力やアイデアを形にして、それをお客様の価値に落とし込むまでやり切る、人材力というか、人材の質的転換をやり遂げないといけないと思っている。
──高齢化社会の急速な進展で医療関連が新たな成長分野として注目されている。どのような取り組みを目指すか。
【山名】X線フィルムを手がけてきた歴史的経緯もあり、デジタル画像診断装置システムが一つの柱になる。このシステムを核にして、病院と病院、検査センターと病院、あるいはクリニックと中核病院をつなぐ医療ITの領域の中心になる。当社は「インフォミティ」という名称で、ヘルスケアの経営支援サービスを国内の1万以上の施設に提供しており、この分野で当社の存在感を高めていきたいと考えている。
1954年、兵庫県生まれ。77年早稲田大学商学部卒業後、ミノルタカメラ(当時)入社。96年経営企画部長を経て2002年執行役員となる。コニカとの経営統合後は常務執行役、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社長などを経て、14年4月より現職。