5.なぜ優等生は元劣等生に雇われるのか?
――米国で13年4月に発売された著書『Why “A”Students Work for “C”Students and “B”Students work for the Government』は、親たちに向けて書いた本だそうですね。暗記や試験が得意な優等生(“A”students)は弁護士や会計士などの専門職に就き、学校の成績は悪くても創造力があり起業して成功する人(“C”students)に雇われ、平均点を取っていた人は役人になる。それはなぜなのか、実例を挙げながら問いかけています。
【キヨサキ】我が子が会社や年金に頼らずとも暮らしていけるように、そして人に使われるのではなく自分がトップに立てるように、親がしっかりとその道を示してあげるべきです。この本ではその具体的な方法を示しました。
お金は私たちの日常生活で非常に重要な役割を果たしているにもかかわらず、きちんと教えている学校はほとんどありません。親たちも自分が教わったことがありませんから、子どもにお金のことを教えることに対して抵抗を感じる人が多いようです。
家庭を学びの場にして、子どもが楽しく積極的に学べる環境を整えてあげましょう。ガソリンが値上がりしたとか、思いがけず医療費がかさんだとか、あるいはお父さんが失業したということでさえ、お金は人生でいかに重要であるかを学ばせる良い機会になります。子どもにいろいろ質問させてアイディアを出させ、新しいことに挑戦させてください。そして、お金を語るうえで必要な「言語」を教えてあげてください。
勉強して就職して一生懸命働いて、その挙句に高い税金ばかり払わされる以外に、人生にはもっと良い選択肢があることを、今こそ親が子どもに教えてあげるべきなのです。
大金持ちの投資家であり、ビジネスオーナー、教育者、講演者、そしてベストセラー『金持ち父さん 貧乏父さん』シリーズの著者。47歳でビジネスを引退後、「人々のお金に関する幸福度を向上させること」を目的として、リッチダッド・カンパニーを設立。