生産量トップ5で、中東はサウジのみ
原油は世界各地で生産されている。2014年6月発行のBP統計集によると、2013年の原油生産量ランキングは次のようになっている。
1位 サウジアラビア 11,525MBD (MBD=日量1,000バレル)
2位 ロシア 10,788MBD
3位 アメリカ 10,003MBD
4位 中国 4,180MBD
5位 カナダ 3,948MBD
(ちなみに世界総計は86,808MBD)
このランキングを見て多くの皆さんは、中東の国がサウジアラビアしかないことを「不思議」に思われるのではなかろうか。実は、アメリカも中国も生産量よりも消費量の方が大きく、純輸入国なのだ。カナダは生産量の60%ほどを消費し、残りの約40%はほぼ全量パイプラインでアメリカに輸出している。ロシアの国内消費量は30%ほどで、70%が輸出に回っている。近年、消費量が伸びているサウジではロシア並みの27%程度が国内消費に回され、残りの約73%が輸出用だ。
では、日本はどこから原油を輸入しているのだろうか。
資源エネルギー庁の「石油統計」によると、2013年の輸入元ランキングは次のようになっている。(なお、「石油統計」は「キロリットル」を単位としているので、筆者が「6.29バレル=1キロリットル」で「MBD=日量1,000バレル」に換算した)
1位 サウジアラビア 1,105MBD
2位 アラブ首長国連邦 815MBD
3位 カタール 464MBD
4位 クウェート 253MBD
5位 ロシア 252MBD
確かに供給元は中東諸国が多い。ここに記載されていない国を含め、日本の総輸入量3,629MBDの内、81.3%が中東諸国から輸入されているのだ。