日本のガソリンは税金が4割超!

日本のガソリンには多くの税金が賦課せられている。まず、輸入原油に2,540円/キロリットルの石油石炭税がかかる。さらにガソリン税が53,800円/キロリットル。そして店頭で8%の消費税がかかる。166円/リットルのガソリン価格から逆算すると、次のようになる。

a.ガソリン価格  166円/リットル  
b.消費税     12.3円/リットル
c.ガソリン税   53.8円/リットル
d.石油石炭税    2.54円/リットル
e.税抜価格    97.36円/リットル …… a-(b+c+d)

この、97.36円/リットルは154.79ドル/バレルになる。すなわち、100ドル/バレルの生産地での原油が、輸送費、精製費および販売管理費等に利潤が加算され、税抜きで154.79ドル/バレルになっている訳だ。(お気づきになられた方もおられるだろうが、消費税は既に賦課されているガソリン税および石油石炭税にもかかるので、Tax on Taxになっている)

これらを取りまとめると、リットル当たり166円のガソリンには68.39円(約41%)の税金が賦課されており、生産地での原油コストは62.90円(約38%)だから、輸送費、精製費、販売管理費と利潤が34.71円(約21%)となる。

原油コスト 38%
税金    41%
諸費用   21%

これから分かることは、原油が10%(10ドル/バレル)上下すると、ガソリン価格は3.8%上下する可能性が高いということだ。166円のガソリンは、原油が10%上がれば172円となり、10%下がれば160円となる、はずだ。

なお、複雑になるので説明を省いたが、為替の変動によるインパクトも小さくないことは記憶しておく必要がある。

それにしても結構な税金を払っているもんだ。

岩瀬 昇(いわせ・のぼる)●エネルギーアナリスト、金曜懇話会代表世話人。1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校を経て、東京大学法学部を卒業。71年三井物産入社、一貫してエネルギー関連業務に従事する。その間、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を経験。2002年より三井石油開発に出向。10年常務執行役員、12年顧問に就任。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。近著として『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門』(文春新書)がある。 >>金曜懇話会 https://ja-jp.facebook.com/platform.japan
(岩瀬 昇=文、石橋素幸=撮影)