過去というのは、今の成功によって上書きされるものである。

子どもの頃から、1つのことだけを延々とやっていたら、小学校のクラスでは変人扱いされてしまうかもしれない。

イチローは小学3年のときから、365日中360日は練習をしていたという。1週間で5~6時間しか友達と遊べなかったというのだから、周りからは「野球ばかりやってるやつ」と思われていただろう。

はやりのゲームもせず、テレビ番組も見ない、つまらないやつと陰で言われていたかもしれない。

しかし、イチローが世界的な野球選手になった今、練習に明け暮れた小学校時代は、美談として語られている。

きっと同級生はイチローと同じ学校にいたことを誇りに思い、「あいつは子どものときからすごかった」と話しているに違いない。

突き抜けて浮けば、周りとのちょっとした摩擦なんて、まったく問題ではなくなる。

中途半端に、浮いているか浮いていないかよくわからない状態が一番苦しい。浮くなら、徹底的に浮くべきなのだ。

※本連載は『おれが浮いてるわけがない。』(五十棲剛史 著)からの抜粋です。

関連記事
創造力ある変人社員を120%生かすには
仕事に“コミュ力”は本当に必要か?
なぜ効率ばかり追求すると利益が減るのか
これからの日本で生き残るためのレーダーチャート
「イチローだったら」やらないこと -ビジネスアスリートの新セオリー【3】