【田原】特販チームと並行して、その時期にグロービス経営大学院に通ってMBAを取得したそうですね。これはなぜですか。

【岡崎】大手設計事務所は特殊なお客さんですから、それを攻略できたとしても、プロの経営者になるための経験が圧倒的に足りません。悩んでいるときに本屋でグロービスさんのMBAの本を見て、これからは体系的な知識が必要な戦いになると思い、25歳のときに取りにいきました。3年かけて取得したのですが、この時期がいちばん忙しかったです。土日はもちろん遊ぶ時間がなく、平日も朝6時に出てきて、夜11時まで仕事をしていました。

【田原】だけど、あなたがそこまで働いていたら部下は大変じゃない?

【岡崎】確かに、今でいうブラックと言われるかもしれませんね。3人とも僕より1時間遅く出てきて、1時間早く帰っていましたが、みんな大手を攻略したい気持ちが強くて、疲れ知らずでした。

innovation社長 岡崎富夢
1977年、山口県下関市生まれ。99年下関市立大学経済学部卒業、同年東邦レオ入社。2003年東京支社東京戦略室室長、07年建築関連事業部事業副部長、09年取締役事業本部長などを経て、10年木造用屋上庭園「プラスワンリビング」事業を立ち上げ、12年から現職。同年から屋上庭園付き規格住宅「プラスワンリビングハウス」を販売。
田原総一朗
1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経てフリーに。活字と放送の両メディアで評論活動を続けている。『塀の上を走れ』『人を惹きつける新しいリーダーの条件』など著書多数。
(村上敬=構成 宇佐美雅浩=撮影)
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