これまでにないトップダウンの関税交渉
ここへ来て、トランプ大統領は、わが国や一部の東南アジア諸国と関税交渉で“妥結”した。日米の関税交渉は、想定外に妥結に至ったとの指摘は多い。7月半ばまで、主に自動車めぐる日米の交渉はかなり難航しているとの見方が多かった。
わが国とトランプ政権の関税交渉は、これまでの協議の在り方と異なっている。1970年代以降の日米自動車摩擦や1980年代の日米半導体協議では、まず政府関係者が「何が問題で、解決策は何か」をひざ詰めで交渉を重ねた。それによって関税率や競争のルールを取りまとめ、トップがサインし協定が成立する。それが通常のやり方だった。
ところが、トランプ氏にやり方は大きく異なる。今回の交渉の過程では、すべてはトランプ氏の方針次第であるは明らかだ。それは、7月23日のベッセント財務長官の発言が如実に示した。同氏は、日米の関税実施状況にトランプ大統領が不満を表明すれば、関税率を25%に戻す可能性があると警告した。
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