外国の企業で日本人はどのように働いているのだろうか。高級ブランド「ルイ・ヴィトン」パリ本社に17年間勤務してPRのトップを務めた藤原淳さんは「入社当初、ランチの時に今すぐその食べ方をやめるべきという指導を受けました」という。一体、どんな指摘だったのか――。

※本稿は、藤原淳『パリジェンヌはダイエットがお嫌い』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

ルイ・ヴィトンの旗艦店、パリ、フランス
写真=iStock.com/Olivier DJIANN
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「今すぐやめるべき食習慣」とは

入社当時、私はオープン・スペースの一角にあるデスクで仕事をしていました。そのオープン・スペースには、コーポレートPR、アシスタント、そして研修生が混ざり、ワイワイといつも賑やかな雰囲気でした。

覚えることがあまりにたくさんあって焦っていた私は、よくサンドイッチを買い込み、仕事をしながら手早く昼食をとっていました。時間がもったいなかったのです。メディアとの会食が次第に増えてくると、今度はランチの予定がない日を利用して「太らないため」にサラダなどをテイクアウトしていました。

不思議だったのは、私のようにオフィスランチをしている同僚が全くいなかったことです。ランチ時のオープン・スペースはいつも閑散かんさんとしていました。最初のうち、それは周りのみんなが会食に忙しいからだろうと思っていたのですが、どうやらそうではないようです。ランチの約束がない研修生ですら、毎日、毎日、お昼の時間はオフィスを空けています。

ある日、いつもようにサラダを頬張りながら仕事を片付けようとしていると、オフィスを覗きに来たファッションPRのファニーが言いました。

「あのね、そうやって食べてると太るわよ」

彼女は思ったことをすぐ口にする典型的なパリジェンヌです。ピンとこない私が、

「サラダが?」

と問い返すと、ファニーは呆れたように言いました。