払った金額にとらわれてしまう

「もったいない」を克服する

オハイオ州立大学教授のハル・アークスは、意思決定に関するひとつの謎に直面していた。なぜ、子供よりも大人のほうが、サンクコストバイアスにとらわれやすいのだろう?

アークスはその答えが、「もったいない」と言われつづけたことにあるという結論に達した。無駄は悪だという考え方が染みついているから、すでに使ったお金や時間を捨てることができないのだ。アークスはこう語る。

「大きな時間や努力を費やしたプロジェクトをあきらめるとき、すべてを無駄にしたように感じます。無駄は良くないと言われてきた私たちにとって、それは受け入れがたいことなのです」