乳児「ママの機嫌をとらなければ」

ある研究では、生後6カ月の乳児でも、母親があまりかまってくれないことを本能的に感じ取れるという結果が出ています。この被験児は、母親から見られているときには微笑み、母親から注意を払われていないときには、何の表情も表していませんでした。被験児は、本能的に次のようなことを感じ取ったのです。「ママとうまく結びつくには、私がかわいく微笑む子どもになって、ママの機嫌をとらなければいけない」。

生後6カ月の乳児でも、すでに親子関係に対する責任を引き受けているのです。逆に、親が子どもの表情を敏感に感じ取って正しく解釈し、それによって適切に対応できれば、子どもは「親から理解されていて、自分はこのままでいいんだ」と思えるようになります。

乳児期の子どもと親の交流はその後、ますます細やかになり、親子間の習慣や期待がどんどん複雑になっていきます。その例を挙げてみましょう。乳児は泣き叫ぶことで親にそばに来てもらおうとしますが、次第に親子間で特定の状況に対する特定の儀式のようなものができてきます。