Dさんの悩み

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Dさんの家計簿

50代でリストラに遭ってしまったDさん。失業給付を受けながら再就職はできたものの、年収は半減した。月の手取り収入は約22万円である。結婚以来専業主婦だった妻もパートに出るべきかと考え始めた。

大学生と高校生の子がおり、まだ教育費がかかる。老後も迫っているが、老後資金を貯めるまで手が回らない。それどころか足りない生活費が約20万円にもなり、ボーナスや貯蓄から補填している。

救いは住宅ローンをあと2年で完済できること。しかし下の子の大学受験を1年後に控えており、いまのうちに家計をリストラしたいと考えている。

家計再生コンサルタント 横山さんのアドバイス

いまがいちばん苦しいときだろう。十分な貯蓄がない中でリストラされ、年収半減となるとさすがにきつい。

本来ならボーナスには手をつけないのが理想だ。ボーナスの配分が高い会社とそうでない会社があるにせよ、「ボーナスがどれくらい残るか」で私たちは家計の健全度を見る。Dさんはこの点で危ない。

ただ、いまの家計を見ると貯蓄から補填するのもいたし方ない。ゼロにすることは難しいかもしれないが、できる限り減らすことを考えよう。子どもが独立したら生活費は下がるが、老後まで時間がないため、贅沢と思える支出をとことん見直していくことだ。

改善できるとしたらどこか。大きな割合を占めていたのが「食費」「水道光熱費」「教育費」の3項目。基本中の基本だが、収入が増えない中でお金を貯めるには支出を抑えるしかない。

支出には2種類ある。毎月の支払額が決まっている「固定支出」と、月に応じて支払額が変わる「流動支出」だ。固定支出は一度落とせば毎月自動的に減るため、効果は大きい。家賃や保険料がこれにあたる。しかし無駄と気づきにくいうえ削りづらいため、「ブラックホール」ともいわれる。

それに対して、やりくりで結果が出るのが「食費」「水道光熱費」といった流動支出。頑張るだけ落ちていくので、節約意識が高い家庭では極端に安いこともある。Dさんの家計を見る限り、節約の意識は低かったといっていい。冷蔵庫をこまめにチェックし、無駄な食材は買わない。こうした努力で食費が月3万円減った。