機嫌よく働くおじさんが少なく貴重な存在

秋田さんは、自身の70代を「今が一番機嫌がいい」と言い切る。だが、そこに至るまでには、意識的な“設計”があった。

「40歳を過ぎた頃に『60歳になった時に、若い人から『仕事を手伝ってほしい』と思ってもらえる人になろう』と決心したんです。信号機やセキュリティーゲートなど公共機器の仕事を積極的に受けるようになった背景には、そういう気持ちがありました。公共機器は製品生命が長いですから。おかげさまで目標にしていた60歳もクリアして65歳も超えて70歳を過ぎた今でも、こうやって仕事を続けていると、すでに達成感は“正直、ハンパない”です。なんだか雲の上を突き抜けた気分で、いつも晴れやかで機嫌が良くなるのは道理です」