周りにもLGBTQ+の方はたくさんいる

今回は、私の友人である外山トムさんの実体験を、マンガで読んでいただきました。

実は、皆さんの周りにもLGBTQ+の方はたくさんいると思います。

LGBTQ+とは、Lesbian(レズビアン=女性同性愛者)、Gay(ゲイ=男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル=両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー=生まれた時に割り当てられた性別が自認する性別と異なる人)、Queer/Questioning(クィアまたはクエスチョニング=性的指向・性自認が定まらない人・定めたくない人)の頭文字をとった略語で、いわゆる性的マイノリティ(多くの人とは異なる性のあり方を持つ人)の総称です。さらに、多様な人々を含めて「LGBTQ+」という表現が使われるようになってきています。

けれど、不当な扱いや差別、からかいを恐れて、自分の性のあり方を打ち明けられずにいる人があなたのすぐとなりにいるかもしれないのです。

2023年、通称「LGBT理解増進法」が施行され、性別の取扱いに関する法律についても今後の改正へ向けた議論に注目が集まっていたり、また、政府へ同性婚を法的に認める動きも活発化したりしています。

このように、制度として進んでも(まだまだ不十分に感じることも多くありますが)、それを導入・運用する人の意識が変わらなければ、本当の意味での理解は進みません。

レインボーフラッグ
写真=iStock.com/Alexander Shelegov
※写真はイメージです

無知のために人を傷つけていないか

「これまで自分は何も困ることがなかった」
「身近に性的マイノリティはいなかったし、差別なんてしていない」

と思う人ほど、自分が知らず知らずのうちに「差別する側ではなかったか」を顧みる必要があると私は思います。

なぜなら、私自身も過去に無知や想像力の欠如のために周りの人を傷つけてきたという自覚があるからです。その問題のある言動は、LGBTQ+に興味を持って、リアルな友人関係やつながりができ始めた時期にこそ多くあったと今では思っています。

自分の差別や偏見を正当化しようとするため、いわゆる「I have black friends(私には黒人の友達がいる)」論法で、「自分の友達に○○の人がいるから、○○を差別しない」という発言や態度をしていたように思います。

思い出しても反省するばかりで、申し訳ないことをしたと思っています。