問題は「財政が改善しないこと」

この間、二度の大きな経済ショックが米国を襲っている。一つ目が2008年に生じた世界金融危機(リーマンショック)であり、二つ目が20年に生じた新型コロナウイルスの世界的流行に伴う経済危機(コロナショック)である。

この二つの経済ショックを受けて、米国の財政は歳出と歳入の両面から大きく悪化した(図表2)。この間、財政赤字の改善は限定的だった。

二度の大きな経済ショックで米国財政が悪化すること自体は致し方のないことだ。問題は、その後も米国の財政が改善しないことにほかならない。その理由は、主に共和党の経済運営観の変質にあると考えられる。戦後来、二大政党制を取る先進国の多くでは、右派が成長を重視する経済運営を、左派が分配を重視する経済運営を担ってきた。米国では共和党が成長重視の、民主党が分配重視の経済運営を担ってきたわけだ。