「国民民主の本気」を見誤った自民党と財務省

そうした中にあって最も大きな存在感を示しているのが、国民民主党だ。それというのも同党が、先の衆院選で大きく議席を増やし大躍進を遂げたからだ。

「与党である自民党にとって、国会運営で野党の協力を得るという作業は、従来の国会対策の延長線上にあると言っていい。今や自民党内にあって、名実ともに『国対族のドン』の座に収まっている森山裕幹事長にとって最も交渉相手として気心が知れていたのが、民主党時代に参院国対委員長を務めた国民民主党の榛葉賀津也幹事長だったのです。そしてそれゆえに、与野党協議では国民民主党との交渉が表面上は突出して見えたのです」(森山氏に近い自民党有力議員)