高銀金融117は建設開始から7年後の2015年にディベロッパーの高銀地産公司が資金難で破綻、工事がストップしてしまった。その後、野ざらしとされてきた。ちゃんと壁を作った主塔部はいいが、隣にある付設ビルは柱がむき出しのまま。長年、風雨にさらされてきたので、いたるところにサビが浮いている。

高銀金融117付設ビルのむき出しの躯体
高銀金融117。柱が錆びているのがわかる。出典=『ピークアウトする中国 「殺到する経済」と「合理的バブル」の限界』(文春新書)

周囲の高層マンションはというと、落ち着いた外装、広い歩道、緑豊かな庭園など、高級感が漂う。ただ、建設中断期間が長かったためか、建物の隙間から雑草が顔を出すなど、早くも廃墟感が漂い始めていた。

これら長年放置されていたマンションの工事が再開されていた。近隣にあった食堂で話を聞くと、2022年秋から建設が再開されたという。今さらこのゴーストタウンを完成させてどうしようというのか? その裏側には中国不動産業界の苦境が隠されていた。