「豊かなビンボー」になる知恵を持て

それでも、なかなか副業に踏み出せない人や、本業の忙しさに追われてままならない人はどうすればいいのか。それは年齢によって違いがある、と橘氏は語る。

「30代前半までなら、転職が可能です。つまり、いろいろ選択肢があるので、とりあえず自分の選択肢を減らさないように頑張る。他の会社・業種でも通用するようなスキルを獲得するとか、転職してもやっていけるような何か計画を立ててみるとか。しかし、40歳を過ぎたサラリーマンは、なかなか難しいでしょう。あとは金融資産で生活するしかなくなる。日本の中高年は今、そういう状況にあるので、お金がなくなると生きていけないという危機感は強いし、持たないといけません」

給料は減らされ、リストラの危機もある。自営業で稼ごうとしてもデフレにさらされ、価格競争を余儀なくされる。日本経済は、「お金」から遠ざかる人が多くなる局面がずっと続いている。

「資産運用の面からいうと、デフレなので、最高の資産運用というのは現金を持っていることです。ずっと現金を持っていた人は、デフレの分だけ、どんどん貨幣価値が上がっているわけです。このところ地価も下がっている。八王子などの東京の郊外で、駅からバス10分以上だったりすると、60平方メートルの2LDKで月に4万~5万円程度の家賃なのです。これはバンコクやクアラルンプールとほぼ同じ感覚です。そういうところに住み、コンビニとファミレスと通信販売があれば、ほとんど生活水準を落とさずに暮らしていけます。このように、デフレを利用して生活コストを下げるというのが、1つの戦略かと思います」(橘氏)

節約をゲームのように楽しむことができれば、同じ給料でも使えるキャッシュは増える。家賃など一番大きな買い物から順に節約するのがコツと橘氏はいう。貧しくても豊かに生きる方法を見つけたいものだ。