しかし、実際に収入が10%上がったとしても、それで満足して幸せだと感じる人は少ないという。本田氏によれば、年収約400万円から約900万円までは、幸福感にあまり差はないのだそうだ。

ところが年収1000万円以上になると幸福度が下がる。仕事上の職責が上がるため、より仕事のストレスがかかるようになるのだ。医者、弁護士、会社経営者、エリートサラリーマンなどがそうだ。

「豊かさを感じられるのは年収が3000万円を超えたあたりからでしょう。1000万円稼いでストレスだらけになるくらいなら、1000万円以内でやりくりしながら好きなことをやって家族が幸せに暮らすというのが、1番ストレスがない生き方ではあるんです。それも、お金と『友人』になるという、上手な生き方ですよね」(本田氏)

年収が上がっても幸福感に変わりがないなら、お金とは何なのだろう。「習慣の専門家」である佐藤伝氏は、まずお金の定義を自分の中ではっきりさせるべきだという。

「あなたにとってお金とは何ですかと聞かれたときに、間髪いれずに答えられることは、非常に重要だと思います。その答えに、お金とどうつき合っているかが如実に表れるのです」(佐藤氏)

「お金とは?」の問いに即答できるということは、常日頃からお金について考えている証拠。お金持ちへの道のスタートはそこからだ。