投資マネーを排除し、マンガ文化を守るのは非上場の出版社

集英社、講談社、小学館、秋田書店、白泉社と言ったマンガ出版社は非上場企業が多く、ここに直接外部から大きな投資マネーや、その意を汲んだ経営者や株主が入るということは考えにくいという状況で、これこそ日本出版界の伝統的経営体制です。このあたりが、ゲームやアニメといった、上場企業が大手を占める他のエンタメ業界と大きく違うところでした。

それゆえ経営が大資本や投資マネーから独立した状態を維持し続け、最も重要な作品づくりに拙速なマネー理論が侵食しないということが、日本のマンガづくりの根幹部分を守護してきました。これが本当に大切なことであることは、ここまで繰り返してきたとおりです。