「嫌いなモノ」「苦手なモノ」から手放そう

捨てたくない理由⑤将来のために備蓄しておきたい

歳を取ると買い物に行くのも大変になります。だから備蓄として、食材や消耗品のストックを買い込むのは仕方のないことなのかもしれません。また、少ない年金生活になったときにモノに対する価値が上がるので、より溜め込み体質になります。

〈対策〉「役目を果たしたモノ」から手放していきましょう。
例えば、賞味期限が切れた食材、空になった芳香剤、水一杯になった除湿剤、1年以上前に開封した防虫剤、使用期限の過ぎた薬など、役目を果たしたモノであれば手放しやすいはずです。
捨てたくない理由⑥「好きなモノを捨てたくない」

買い物が趣味の人は、好きなモノやお気に入りのモノがたくさんあります。当然ながら「好きなモノ」「お気に入りのモノ」まで捨てる必要はないのですが、「片づけ=好きなモノを捨てる」と勘違いしている人も少なくありません。

〈対策〉「嫌いなモノ」「苦手なモノ」「ストレスなモノ」から手放しましょう。
今まで買ってきたモノの中には、匂いが苦手なモノ、自分に似合わなかったモノ、自分の体に合わなかった服や化粧品、使ってみたけどストレスだった家電や便利グッズ、嫌いな人からもらったモノなどもあるはずです。
テーブルの上に置かれた大量の缶詰や瓶詰などの食料品
写真=iStock.com/FilippoBacci
※写真はイメージです

片づけの必要性を感じていない親への伝え方

捨てたくない理由⑦「片づけの必要性」を感じていない

今は普通に生活ができていて、何の不便もなく、「片づける必要性」を全く感じてない人もいます。むしろ「片づけ=不便な生活になる」とすら思っているので、片づけを真っ向から嫌がり片づける時間を作ろうとしません。そしてこのタイプの人は、「自分が死んだら捨ててほしい」「自分が死んだ後のことは、家族に全部任せよう」と考えています。

〈対策〉遺品整理の何が大変かを伝え、自分の気持ちを正直に伝える。
本書には「遺品整理の大変さ」や「生前整理の重要性」が全て書いてあるので、この本を親にプレゼントしてもいいと思います。そしてあなたからも、遺品整理には体力もお金も時間も必要で、想像以上にキツイことを伝えてください。そしてあなたの気持ちを正直に伝えた上で、一緒に少しずつ片づける約束をしましょう。

〈対策〉処分費用を負担してもらう。
「親の持ち物の9割が処分対象になる」ことを伝えた上で、もし説得しても片づけに応じてもらえない場合、自分が買ったモノの処分は、自分で片づけてもらうために、数十万円〜百万円(業者処分費用)を負担してもらうように伝えましょう。さすがに自費で処分するのは辛いですからね。これは最終手段になります。