あなたの親が片づけてくれない理由と対策
僕のユーチューブチャンネルには、遺品整理や生前整理に関するお悩みがたくさん届きます。その多くが「親が片づけてくれない」「片づけに反対してくる」「片づけようとしたら怒られる」「何も捨てるモノはないと断られる」というものです。せっかく実家を片づけようとしても、なかなか片づけが進まず、モヤモヤしている人が多いようです。
あなたが実家の遺品整理や生前整理を進めたい場合、まずは相手を知ることから始めましょう。相手の言い分や気持ちを理解することで、対策が見えてくるはずです。
捨てたくない理由①「所有物=財産」だと思っている
自分がお金を払って買ったモノには価値があり、「モノ=財産」だと思っている人が多くいます。だから、「片づけ=財産を手放すこと」だと感じ、捨てられないのです。
〈対策〉両親が「価値を感じないモノ」から手放していきましょう。
賞味期限切れの食材や大量のチラシ、粗大ゴミ、処分に困っているモノ、壊れているモノ、ボロボロのモノ、枯れた植物など、「処分を手伝う」スタンスで片づけを一緒に進めてみてください。
〈対策〉「売りたいモノ」がないか聞いてみましょう。
貴金属やパソコン、本、着物、ブランドモノなどであれば、早いうちに売った方がお金になるはずです。
捨てたくない理由②思い出を捨てたくない
ずっと人生を共にしてきたモノだからこそ、一つひとつのモノに思い出が詰まっています。「モノ=宝物」と捉えているので、「片づけ=思い出を捨てること」に感じてしまうのです。
〈対策〉「思い出とは関係ないモノ」から手放しましょう。
例えば、大量の傘や充電ケーブル、古いタオル、期限が過ぎた保証書、昔のカレンダー、多すぎる工具など、思い出と関係なければ手放せるはずです。
〈対策〉「嫌な出来事・辛い体験を思い出させるモノ」を手放しましょう。
例えば、仕事関係の衣類や名札、辛い時期に身につけていたモノ、汚いモノ、ケガの原因になったモノなどであれば、躊躇なく手放せるかもしれません。
「いつか使う」と思っている場合は?
捨てたくない理由③「いつか使う」と思っている
家にあるモノは全部「いつか使う」「いつか必要になる」「念のため残しておきたい」と思っていて、片づけられない人も多くいます。
たとえ「いつか使う」と思っていても、過去5年間、一度も使ってこなかったモノであれば今後も使うことはないでしょう。情報の古い教材や本、古い請求書、昔の名刺、手帳や勉強用ノートなど、古いモノから手放してみてください。
捨てたくない理由④「捨てることがもったいない」と感じている
「捨てる=もったいない」が口癖の人は、単に「捨てるのが心苦しい」「辛い思いをしてまで捨てたくない」と言い換えることができます。
「自分は使ってないけど、誰かが大切に使ってくれるなら……」と快く手放せるかもしれません。洋服、本、家具、家電、趣味の道具、入浴剤、未使用の食器など、もし状態のよいモノがあれば寄付やプレゼントを検討してみてください。