ようやく特設売り場が見えてきた

9時45分ごろ、列が大きく前へ進み出した。6階で止められていた先頭が、売り場の8Fまで進んだらしい。一歩ずつ階段を昇る。まるで兵隊アリになったような気持ちだ。あ、結局こうやって階段で8Fまで行くんだ、ということにここで初めて気がついた。

非常階段を進む列は、6Fから店内へ入り寝具売り場を横断して、通常の店内階段で8Fへ上るのだ。列の進みは、私が6Fほぼ中央の「Jリーグ毛布売り場」にさしかかったところで再び止まり、福袋販売が開始される10時まで待つことになる。

「デパート夏物語(高嶋兄とかが出てたすっぽこなドラマ)」で見たのと同じように、10時5分前ぐらいには、「売り場についてお客様を迎えましょう」とか店内放送が入り、いよいよ開店である。

パラパラという感じではあるが、エスカレーターで客が昇ってきはじめる。しかし、6Fは寝具売り場なので、通過するだけ。初売りに店あくの待って、わき目もふらず布団見に来る客なんて、そりゃいないわ。

開店前とさほど変わりない状況ではあるが、列はじわじわと進んでいる。30分ほどかかって、残り2フロア分の階段を上り、ようやく特設売り場が見えてきた。

店舗の片隅で行われる「チェック合戦」

紅白のハッピ姿の男性社員が列を誘導し、その先の売り場には、同じハッピの福袋ギャル(女性社員)がずらりと並んで待ちかまえている。整理券+代金と引きかえに、やっと念願のブツを手に入れた先人たちが、きびすを返して戻ってくる。その顔は、安堵感や目的達成の喜びに溢れているかと思いきや、そうではない。何故か真剣だ。それに足早。

足早に特設売り場を離れた人たちは、どこかしら片スミに行って中身のチェックだ。何人か集まって「チェック合戦」状態のところもある。私もようやく1万円の福袋を手にし、さきほどの母娘+おばさん+主婦がくりひろげるチェック合戦の輪に加わってみた。

そこでは1万円3個、5000円2個の中身が調べられていたが、ほぼ同じ品揃えであった。目録も同じ値段には同じものが入っていた。ちなみに私の福袋の中身を公開しよう。