再生可能エネルギーの導入が電力価格の高騰を引き起こしている

まずは電気料金の高騰だ。天候に依存する再生可能エネルギーは電力供給が不安定である。その上、風力・太陽発電施設やインフラ整備にかかる初期投資コストが高い。電力供給の不安定性と初期費用が電気料金の上昇に直結している。ほかにもさまざまな理由はあるが、電力価格の高騰の背景に再生可能エネルギーがあることは否めない。さらに、こうした経済的影響に加えて、急速な政策推進は政治的対立も招いている。

欧米でリベラル政党が不人気に…

例えば、フランスのマクロン大統領やカナダのトルドー首相の支持率低下、そしてカマラ・ハリス氏の大統領選敗退と、欧米の国々では最近リベラル政党が支持を失っているが、ここにもクリーンエネルギー政策が絡んでいる。

もちろん、エネルギー価格の上昇だけが、リベラル政党の支持率低下の原因ではない。再生可能エネルギー政策は「都市部エリートの価値観の押し付け」と受け取られることが多い。都市に住むリベラルなエリート層にとっては環境問題が最優先事項だろうが、一般の国民にとって電気代などを含む物価の値上がりは死活問題だ。そういうわけで、クリーンエネルギーへの急速な傾倒が政治的な分断を生んでいる。