多くの人が「ゼロコロナ政策」に人生を奪われた

2020年初頭に始まった新型コロナにより、中国社会は大混乱に陥った。感染は世界各国に拡大したが、中国はいち早く、封じ込めに成功。しかし、感染は再拡大し、中国政府はゼロコロナ政策に踏み切った。国民に毎日のPCR検査を強制し、外出する自由を奪われるロックダウン(都市封鎖)が多くの都市で実施された。当時、中国人の中には自殺者も増え、精神的な病にかかった人も多かった。

日常の自由が奪われただけでなく、最も深刻だったのは経済の低迷だ。不動産不況がそれに追い打ちをかけた。コロナさえなければ、あるいは、ゼロコロナ政策さえなければ、順調に仕事を続けられたのに、コロナのせいで人生が暗転してしまった人、失業に追い込まれたという人は非常に多い。

日本など海外でも同様に、コロナを機に人生が大きく変わった人はいるが、中国では政府からの補助金、補償などはほとんどなく、飲食店経営者などは多額の借金を背負わされた。また、経営していた企業が倒産し、やむなく転職したが、そこでも仕事がうまくいかなかったという例は数えきれない。住宅ローンが返せなくなり、マンションを手放したという人も多い。