年収データは東京商工リサーチ。2012年6月末時点の有価証券報告書を集計。機械に分類された233社から抽出した。業界トップは世界2位の海洋原油・ガス生産の浮体式生産設備を設計・建造する三井海洋開発905万(平均年齢41.9歳、従業員数109人)。

復興需要に一息つく機械業界

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機械業界はおおむね好調だ。建設機械の業界団体、日本建設機械工業会によると、「2012年度上期は、震災の復旧・復興に起因するリース・レンタル向け等の需要が見込まれ、油圧ショベルの前年比42%増加をはじめ9機種が増加すると予測し、上期計では3075億円(前年同期比30%増)となる」(統計調査部会)との見込みを公表。また、12年度合計でも6666億円(前年同期比18%増)で、3年連続増を予測。さらに、輸出部門でも新興国および資源開発国向けに加え、北米、オセアニア向けの需要が好調で、増加傾向は衰えていないとしている。

とりわけ、現在国内では復興関連事業で建機需要は引きもきらない。加えて、自民党が次期衆院選のマニフェスト(政権公約)の柱として掲げている「国土強靭化計画」は、10年間で200兆円の公共投資を謳った施策で、建設関連業界の建機業界も期待を寄せている。

業界最大手のコマツをはじめ、業績の堅調具合は年収にも表れている。コマツの場合、前年比で29万円増、30歳モデルで555万円(推定)は突出した額ではないが、生涯賃金で2億8446万円で、業界首位の座をここでも堅守しているといったところだろう。