老後の収入減少に備えるために

私たちは、生きるため、あるいは楽しむために収入を配分し、暮らしを循環させていくわけですが、この循環を将来にわたって続けていくためには、収入をすべて使い尽くすのではなく、貯蓄や投資に回す部分を確保しなくてはなりません。なぜなら、誰もがいずれは年金だけで生活する時期がやってくるからです。

収入が縮小するということは、収入に対する「住まい」や「日常生活」の占める割合が高くなるということです。現役世代ならではの支出、例えば「保育・教育」などはなくなりますが、「健康」に関する支出が増えるかもしれません。そうなると、「娯楽・趣味」を縮小しなくてはならなくなります。家電製品の買い替えなど、年金だけでは賄えない高額の支出は、貯蓄を取り崩すことになるでしょう(図表2)。