レジ袋有料化は前任者からの引き継ぎ
さらに進次郎バッシングを加速させたのが「レジ袋有料化」だった。
2018年10月、進次郎の前任の環境大臣である原田義昭氏がレジ袋の有料化義務付けについて発言して議論が始まり、11月には経団連が法律によって全国一律のレジ袋有料化を義務付けるよう意見書を取りまとめた。そして翌2019年6月には原田環境大臣が義務化の方針を発表した。
その後、レジ袋義務化の方針を引き継いだのが進次郎で、いわば前任者の打ち出した政策を加速化するのが進次郎の役割だった。
2020年7月のレジ袋有料化に向けて、進次郎はさまざまな場面でその意義を訴えた。
日本政府として胸を張る政策だったが…
その一つが2019年12月に、環境省と厚労省が入る霞が関の合同庁舎の売店でレジ袋の配布が廃止されたときだ。進次郎と加藤勝信厚労大臣は、揃って庁舎内のコンビニを訪れ、進次郎はマイバッグを持参して買い物をした。
記者に対して進次郎は「業界の景色、世の中の景色を変えうるのではないかと思います」「地球規模の問題に取り組むうえで身近なところから意識を持ってほしい」とその意義を訴えた。
また、その年スペインで行われたCOP25(気候変動枠組み条約第25回締約国会議)でも、進次郎は海洋プラスチックごみ問題に言及した際に、日本の具体的なアクションとして「日本は来年レジ袋を有料化します。環境省ではレジ袋を廃止しました」と世界に向けてアピールした。
しかし、レジ袋有料化とマイバッグについては賛否両論が分かれ、反対派は「単なる値上げ」「効果がわからない」といった意見から、マイバッグに対して「衛生面が心配」「万引きを助長する」といった意見まであった。また、そもそも前述のとおり、この政策は前任の大臣からの申し送り事項であるにもかかわらず、進次郎バッシングには格好の材料として使われた。