英語を話すときはどんなことに気をつければいいのか。SNSフォロワー数累計90万人の「英語学習インフルエンサー」こあらの学校さんは「同じ英単語でも、日本人が聞いて思うものと海外の人が思うものが違うことはたくさんある。たとえば『恋人』を辞書で調べると『lover』と出てくるが、ネイティブには『愛人』と聞こえてしまう」という――。

※本稿は、こあらの学校『読まずにわかる こあら式英語のニュアンス図鑑』『カンタンなのになぜか伝わる こあら式英語のフレーズ図鑑』(ともにKADOKAWA)の一部を再編集したものです。

黒柴
写真=iStock.com/primeimages
※写真はイメージです

英語で「トイレを借りてもいいですか?」はどう言えばいいのか

海外で急にトイレに行きたくなった! そんなピンチなとき、ちゃんとトイレを借りたいことを英語で言わなくてはいけません。

でも日本人が海外に行くと便器借りがちな説がある どういうことでしょうか。

トイレだから……「toilet」! 借りるだから「borrow」だよね。

「トイレを借りてもいいですか」と言いたいから……じゃあ……「Can I borrow the toilet?」だ! 実はこのフレーズ、ネイティブには「便器を借りてもいいですか?」と言っているように聞こえてしまうんです。

アメリカでは「toilet」は便器の意味で使われます。「borrow」は借りて別の場所で使うことを言うため、トイレを使用させてもらいたいときは「May I use the restroom?」が正解です。

トイレを借りてもいいですか?

● 誤り: Can I borrow the toilet?(便器を借りてもいいですか?)
● 正しい表現: May I use the restroom?(トイレを使ってもいいですか?)

でも実際は、「Toilet?」だけでも言いたいことは伝わるので、あんまり難しく考えなくて大丈夫。単語だけでも伝わります!

「Lend」「Borrow」「Rent」はどう違うのか

ちなみに「貸す」「借りる」を意味する英単語も覚えにくい単語ですよね。

英語の「Lend」「Borrow」「Rent」という3つの動詞。これらの単語はすべて「貸す」「借りる」行為に関連しているものですが、使い分けは正しくできますか?

実はこれらの単語は、無料か有料か、またどちらが貸す側か借りる側かで使い分けられます。

Lend(貸す)

⇒無料で物を貸す場合に使います。

たとえば、Shall I lend you an umbrella?(傘をお貸ししましょうか?)。

Borrow(借りる)

⇒無料で物を借りる場合に使います。

たとえば、Can I borrow your umbrella?(傘を借りていいですか?)。

Rent(貸す/借りる)

⇒有料で物を貸すまたは借りる場合に使います。

たとえば、「貸す」の意味だと、I rent a room to a student.(学生に部屋を貸している。)。

「借りる」の意味だと、I rent a room from a kind landlord.(親切な大家さんから部屋を借りている。)。

無料なのか有料なのか、そして貸すか借りるかが判断のポイントです。これらの単語を使い分けてみてくださいね。