土中に産みつけられるトノサマバッタの卵を掘り起こして焼き殺した

バッタの生態についても触れておこう。特にバッタとイナゴは混同しやすい。バッタとは「直翅目ちょくしもくバッタ科(蝗虫科)」に属し、その総称を指す。トノサマバッタもその一種である。イナゴはバッタの仲間であり、直翅目バッタ科イナゴ属の昆虫を指す。

明確な違いは、喉元の突起の有無だ。イナゴの喉のあたりには小さな突起状のものがあるが、バッタにはない。イナゴは古くから食用とされてきた歴史があり、特にコバネイナゴが佃煮などに利用されてきた。

蝗害を引き起こすのは、主にトノサマバッタやハネナガフキバッタ、サバクトビバッタ、などの一部のバッタ類。通常、バッタは緑色の体をした「孤独相」と呼ばれる状態で、単独で行動する。だが、バッタの個体密度が高くなると、「群生相」に変化する。すると①体色が黒っぽくなって、羽が伸びる②食欲旺盛になる③飛翔能力が高まり④繁殖のスピードも増す――などの変異をもたらす。