出題例3 國學院大學久我山中学校 【国語/2023年度】

(※第一問、第二問は長文読解問題)

問題
三 次の問いに答えなさい。〈問題は問一から問六まであります。〉

問一 次の①~⑥について――線部のカタカナを漢字に直しなさい。

① 地球オンダン化対策を話し合う。
② 目立つカンバンをかかげた店。
③ 生まれ育ったキョウドの歴史を学ぶ。
テンボウ台から海をながめる。
⑤ この道路は市街地をジュウダンしている。
⑥ 以前の担当者は別のブショに移りました。

問二 「提灯に釣鐘」と同じような意味のことわざを次の中から一つ選び、記号で答えなさい。

ア 鬼に金棒 イ 団栗の背比べ ウ 糠に釘 エ 月とすっぽん

問三 次の熟語の中で、成り立ちが違うものを次の中から一つ選び、記号で答えなさい。

ア 登頂 イ 閉館 ウ 在宅 エ 城内

問四 次の①②の――線部は慣用表現になっています。□に入る適当な漢字1字をそれぞれ答えなさい。

① ライバルの□をあかしてやろうと、猛練習した。
猫の□ほどのせまい庭を掃除する。

問五 次の文の〔 〕に当てはまる四字熟語を後の中から一つ選び、記号で答えなさい。

彼のホームランはまさに〔 〕の逆転打となった。

ア 起死回生 イ 一刻千金 ウ 起承転結 エ 一進一退

問六 次のア~エのうち、敬語の使い方に誤りがあるものを一つ選び、記号で答えなさい。

ア お客様のご注文は、田中がうけたまわりました。
イ さきほど先生がくださった、お菓子をいただく。
ウ この品物は、お客様がご自身でお持ちしますか。
エ それではここで、記念写真をお撮りいたします。

「知識を問うことを重視する」ことも一つのポリシー

明治大学付属中野中学校や國學院大學久我山中学校の国語の問題では、親の世代にもあったような古典的なパターンを踏襲した出題がされています。

明治大学付属中野中学校では、長文を読んで21個の小設問に答えるという問題がまずあり、その後に、ここに紹介したような、熟語の意味を問うたり、漢字の書き取りや読み取り問題が出題されています。解答用紙も、従来のパターンそのものです。

國學院大學久我山中学校でも、長文の読解問題(二つあり)の後で、知識を問うパターンの問題が出題されています。ここにあるような漢字の問題、慣用句などの意味を問う問題、敬語の問題など、日本語の正しい知識を問う問題が入ってきています。

このように、以前と変わらず知識を問うことを重要視している学校もあり、それは一つの明確なポリシーです。そして、そのポリシーに適合する子どもたちはたくさんいます。

私自身、知識が子どもたちの学力の背中を押すことを、日々の現場で感じておりますので、知識を試す問題がこうして残っていくことの大切さも認めています。