1~2週間続ければ脳が10歳以上若返る

たとえば、昔覚えたものを思い出す力や集中力が上がる、家事をテキパキこなせるなどです。

たとえば、70歳の人でも、「早口ことば」を1~2週間続ければ、個人差はあるものの50~60代くらいの脳の処理能力が得られることがわかっています。

脳機能の衰えは、誰もが避けられません。でも、脳のすごいところは、鍛えれば、その分ちゃんと応えてくれるところ。脳のトレーニングは、何歳からでも遅くありません。記憶力、滑舌の向上に効果があり、認知機能の数値が上がることも期待できます。

前頭葉の働きを見る方法のひとつに、「カウンティングテスト」があります。これは1から120までの数字を数え、その時間を計るテストです。

やりかたはいたってシンプル。秒まで計ることができるストップウォッチや時計をセットし、できるだけ速いスピードで1から120まで声に出して一気に数えます。このとき、数字は省略せず、きちんと発音するようにしましょう。

まずは「50秒以内」を目指してみる

1から120まで数えるのにかかる時間ですが、一般的に45秒かかった場合は中学生レベル、35秒かかった場合は高校生レベル、25秒以下であると理系の大学生レベルといわれています。

60〜70代の人であれば、だいたい40秒から50秒、場合によってはもっと時間がかかるのが普通です。毎日続け、時間を記録してもいいでしょう。

カウンティングテストのじょうずな活用法は、「早口ことば」の上達度を見るテストとして行うこと。「早口ことば」に取り組む前にカウンティングテストを行い、タイムを記録しておきます。そして、「早口ことば」を5日から10日行ったあと、再びカウンティングテストを行い、かかった時間を比べます。

おそらく、「早口ことば」を始める前より、タイムが縮んでいることでしょう。

さあ、1から120まで数えてみましょう。力を入れず、リラックスして行うのがコツ。また、着座の姿勢より、立って行うほうがやりやすい人もいるようです。

ちなみに、本書の共著者である大谷健太さんのかかった時間は、45秒でした。あなたは何秒かかりましたか。