信じる気持ちも思い出も塵となった

2度のリアルタイム検索ワード1位(2019.09.20)

あの人の名前がポータルサイトのリアルタイム検索ワード1位になったのを見て、心臓がドキッとした。あのときの気持ちはよく覚えている。人生で2回、2016年と2019年のことだ。

3年前のあの日(2016年9月)、わたしはあの人が罪を犯したと信じられず、目の前のことに集中できなくなって自習室を飛び出した。ムカついた。オッパはそんな人じゃないのに、まだ何も言っていないのに、どうしてみんなあの人を罵るのか。まだ立場を明らかにしていないのに、どうして犯罪者扱いされなければならないのか。悔しかった。ずっと見つめてきたわたしたちのオッパは、そんな人ではなかったから。

わたしを心配する友だちはたくさんいたが、共感してくれる人はいなかった。コンサートやサイン会の現場でたびたび一緒になって顔を覚えたウンビンが近くにいると知り、やっと心を打ち明けられる、この悲しみに共感してくれる人がいるんだ、と安心した。だからといって、わたしたちに何かできるわけではなかった。公式の立場が発表されるのを、じりじりしながら待つばかり。ただ、長く感じる時間を耐えながら、同じ理由でとてつもない苦痛を感じている人はわたしだけではないという事実だけが慰めだった。

街の階段に座って落ち込んだ十代の少女
写真=iStock.com/martin-dm
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幸い、その日はハッピーエンドだった。記者会見が行われてチョン・ジュニョンは自ら嫌疑なしであると語り、それにもかかわらず頭を下げて謝った。1日中動揺していた気持ちが報われる思いだった。あの人は出演中だったバラエティ番組を降板し、はるか遠いフランスに旅に出たけれど、わたしは平気だった。また戻ってくると知っていたから。あの人は変わらず、わたしが知っているチョン・ジュニョンのままだった。

でも、2019年は状況が違った。あの人が公の場で語らなくても、いや、言葉なんて必要ないほど明らかな証拠とともに、過ちが世に暴露された。ずっとわたしの偶像だったあの人が友人たちと交わしたグループチャットは、口にするのさえ恥ずかしい内容だった。女性を蔑み、侮辱する行為に怒りがこみあげ、あの人との楽しかった思い出すべてが一瞬にして塵と化した。黒歴史となったわたしの熱い思い出が、すごく哀れだった。