「人気観光地」になるところばかりではない

しかし、世界遺産になれば、観光地のお墨付きがもらえるのかと言えば、そうとは言いきれない。

こんな例もある。群馬県の富岡製糸場である。世界遺産の正式名称は、「富岡製糸場と絹産業遺産群」。富岡製糸場のほかに近隣の自治体に散らばる三つの構成資産が世界遺産となっている。

まず、富岡製糸場だが、たしかに知名度は上がり、登録された2014年には前年の4倍もの観光客が押し寄せた。そもそも登録運動が始まる前は一企業の所有だったため、見学そのものができない状況であった。