「2000万円不足」はたった3年で「55万円不足」に

こうした数字の捉え方を誤ると、思わぬ落とし穴にはまり込む可能性があります。例えば、全く同様の方法で2020年の家計調査のデータを用いて計算すると、不足額はいくらになるでしょうか。図表1をみると、実収入額25万7763円に対して実支出額は25万9304円であり、毎月1541円の“赤字”、30年間では55万円の不足となります。

つまり「老後2000万円不足」問題はわずか3年で「老後55万円不足」問題へと変わっていたのです。